こんにちは。白川花凛(@shirakawakarin)です。
テレビ朝日ワイドスクランブルで「なぜ少女たちは劣悪な環境で地下アイドルを続けるのか」という題材のコーナーがありました。
朝起きて1番最初に見たニュース
— 田中らいら(11月28生誕ワンマン) (@rairaiim) 2018年10月12日
承認欲求の為に演者になるて🤔え?
全部を誉め続けてもらえるわけでもないし
ずっと応援してもらえるわけもないし、むしろ他界される辛さあるし
世間にどれだけ貶されても耐えれるくらいの太い神経ないと続けれないっす🐷
貶されたら気にしてくれてありがとうレベル pic.twitter.com/8k7Rs5jnul
その理由の多くは承認欲求で、誰かに必要とされれる充実感や褒めてもらえる、応援してもらえる喜び。そのような理由から、学校行きづらい、家庭に居場所がない少女たちにとって精神的支えになり、劣悪な環境でも地下アイドルを続けている。
と、まとめられていますが、果たして本当にそうなのでしょうか。
その説で言うと彼氏できるとアイドル辞めません?
思春期の多感な時期にどこにも居場所がないことはとても辛いことです。
現に私もそういう環境で育ち、地下アイドルになって様々な面で救われました。
今回は、地下アイドルになってよかったことをお話したいと思います。
悪かったことはこちらで。
勉強以外に頑張れることができた
私の地下アイドルデビューは中学3年生の秋、14歳の頃でした。
中学では生徒会の副会長を務め、とても成績優秀な女の子でした。
部活や塾には入っていなかったので、テスト期間は2週間前からしっかり予定を立て、進研ゼミガチ勢として自宅にて一人で勉強をしていました。
と、いうのも、勉強を頑張っていたのも成績がよかったりテストの点数がよかったりすると、お母さんがとても嬉しそうにしてくれたからです。
当時の私が胸を張って自慢できることは勉強しかなかったのです。
しかし、地下アイドルを一人で始めてからその生活は一変しました。
毎日ブログやSNSの更新、グッズ製作、オーディション、そしてたくさんのライブのブッキング。
自宅で勉強しかしていなかった私にとっては新しいことだらけで、とても充実した毎日を送ることができました。
生徒会が集まる日にごめん今日ライブ!って抜けたのはすまんかった。
友達ができた
地下アイドルを始める前までの私は本当にただのヲタクでした。
ゲームなどのコスプレをして、ネットで知り合った友人とイベントで会うことはありましたが、年が若かったこともあり同年代の友達はいませんでした。
学校や地元での友達なんて片手で数えられるほどで、その数少ない友人さえもだんだん不登校になったり転校したりで、学校で一言も話さず帰宅する日も少なくありませんでした。
地下アイドルのライブはコスプレのイベントと比べるとものすごく多い頻度で開催されています。
そのため、地下アイドルをやっている女の子とは必然的に顔合わす機会が多くなり、より親密な交友関係を築くことができました。
学校や地元の友達に地下アイドルをやっていることをあまり相談できませんでしたが地下アイドルの友達には学校、家庭、仕事、様々なことを相談できる関係になりました。
同じ境遇だからですかね。
もちろん、年代が近いとはいえビジネスな関係も多いですが、デビュー当時出会ったアイドルの中でも未だに仲がいい子もいます。
例えば、イケてるハーツの内田琴音ちゃんはもう10年近くの仲になります。
アイドルやアニメが好きな、いわゆる「陰キャ」が同年代の子と生き生きと話せる場を作ってくれたのは地下アイドル文化でした。
性格が変わった
今でもコミュ障ですが、昔と比べてめちゃくちゃ明るくなりました。
小さい頃の私は人見知りで内気で無口で、表情の変化も乏しい女の子でした。
地下アイドルを1人で始めると、共演者のアイドルだけではなく、関係者の大人の人と話す機会も多くなり、何よりファンの方はずっと私より年上の男の人たちです。
最初の方こそ全然喋れませんでしたが、地下アイドルファンの方は優しい方が多く、ちんちくりんの私を精一杯褒めてくれたり、他のアイドルさんの話を聞かせてくれたり、コミュニケーションの幅がとても広がりました。
何より、地下アイドルはライブが多いです。学校で話す一週間分くらいの会話量を1日の物販で超えることもありました。
その結果、少しずつ知らない人とも話せるようになりました。
中3の頃に共演していたアイドルさんとライブハウスで6年ぶりに共演したとき「かりん、明るくなったね!」と言われたことを覚えています。
自己顕示欲だけじゃない
そして、一番の大きな変化は「人のために何かをしたい」を思えたことでした。これは、私が芸能活動を終える時にやっと気付けたです。
それまでの私は「褒められたい」「認められたい」「ここにいてもいいよって言ってほしい」など、自分の居場所をひたすら求めてアイドル活動をしていました。
大学の卒業が近くなったタイミングで、今後の活動をどうするか悩んでいた時期に見たのが校庭カメラガールツヴァイというアイドルグループの解散ライブです。
校庭カメラガール/ Her L Bo She【第三回 甘噛みモーニングコール】(2015年3月15日)
(この日じゃないけど、この曲がきっかけでした。)
こんなに幸せな終わり方があることを知り、人生の分岐点ともいえる時期の私が今できることは何か、自分なりに考えました。
その結果が「今まで私を応援してくれた人を幸せにする」ことでした。
そして、自分自身最高傑作のDVDを出して芸能活動を引退しました。
これは、このブログタイトルの『地下アイドルなりのハッピーエンド』に繋がっています。
”ずっと活動を続けること”がファンの方にとっては幸せなことなのかもしれません。
ですが、地下アイドルファンであり、私のファンである方たちに通じる思いは「花凛ちゃんに幸せになってほしい」という気持ちでした。
こんなにずっと応援してくれた、私が私でいられる場所を作ってくれた、そんな人達にできることは何かと考え、私は私を終わらせようと決めました。
たくさんの人を笑顔にしたい!とか、世界中の人たちに歌声を聞かせたい!とか、よくある目標じゃなくて、
自分のために活動してきた地下アイドルという道の、本当に最後の最後で「人のために何かしたい」と思うことができました。
まとめ
何事にも自信がなく引っ込み思案だった私ですが、地下アイドルになったことで自分に自信を持つことができました。
そして、自分本位で生きていた人生観を変えることができました。
ギャラの未払い、ノルマの強制、理不尽なこともたくさんある地下アイドル界です。承認欲求のために活動しているアイドルさんもたくさんいると思います。
その時はそうかもしれないけど、家族以外の方にこれだけ大きな愛情を受けて育った女の子は他の女の子よりも幸せな経験をしているはずです。
そして、他の人が一生かかってもできない人数の人を幸せにしているはずです。
ワイドスクランブルの特集に、私がドンピシャで当てはまってしまったこともありますが、地下アイドルを始めたきっかけが承認欲求や自己顕示欲でもいいんじゃないでしょうか。
そこから、今後人生を見据えて芸能で食べていくか、そうじゃないか、決めても遅くはないんじゃないでしょうか。
行く先は人それぞれ。地下アイドルなりのハッピーエンドを目指しましょうね。
以上、白川花凛でした!
10月21日昼に仲良しのアイドルさんたちとおこがましくもお誕生日お祝いライブをします~25歳になります~。
来年からは落ち着きたいですね。チケットはイープラスで発売しております!よろしくお願いします。